リウマチ性多発筋痛症と線維筋痛症の理論

 最近あちこちの有名大学病院でリウマチ性多発筋痛症という病名をつけられて、例の如くステロイドを用いられて、治らないどころか症状がますますひどくなり、現代の治療の間違いに気がついて当院を訪れる患者さんが多くなりました。以前も同じ病名で受診される患者さんがいましたが、リウマチと同じだから病名はどうでもいいと一蹴し、この病名の意味づけを深く考えなかった頃がありました。リウマチとして何人か治した経験があります。ところがこの病名で受診される人が多くなり、普通のリウマチとは少し違うぞということがわかり始め、と同時に、その治療経過の中で出てくる症状も、従来のリウマチとは異なることに気がつくようになりました。

 さらに以前から線維筋痛症も膠原病とヘルペスとの戦いが合併した病気だと考えていたので、結局はこの病気もリウマチ性多発筋痛症と同じですから、線維筋痛症についてもついでに述べておきたいと思います。

 言うまでもなく、先進国に見られる唯一のといってもよい程の人間の免疫に認識される敵は化学物質であります。この化学物質を処理する武器の違いによって、大きくアレルギーと膠原病に分けられます。アレルギーの症状はIgEが武器となり、膠原病の症状はIgGを武器として用いることによって病気の出方が違うだけなのです。どうして同じ敵と戦うときにIgEを用いるときとIgM、IgGを用いるときの違いが、このようにアレルギーと膠原病という大きな症状の違いを生み出すのかについて説明しましょう。

 みなさんはIgEやIgGが免疫抗体といわれることはご存じでしょう。さらに、この抗体と結びつく敵である異物を抗原といわれることもご存じでしょう。この敵である抗原を処理するときに、その処理の仕方が異なるので、人類は5種類の抗体という武器を進化させたのです。例えば、人間社会においても、社会の敵である人達を処罰するときに処罰の仕方が色々あるでしょう。人を殺せば死刑にするでしょうし、盗みの罪であれば投獄するように、罪の大きさによって刑罰が異なるように、人体に侵入した敵も、その人体に及ぼす罪の大きさによって対応するようになったのです。例えば、人体を殺そうとするウイルスや細菌に対してはIgMやIgGを用いて殺し尽くします。殺さないとこちらが死んでしまうからです。さらにこのような敵は人体に侵入する前にIgAを用いて腸管の粘膜や目や鼻や口や気管や膀胱などの粘膜から流し去ろうとすることもあります。最後に人体に侵入してしまった殺す必要がない化学物質に対しては、IgEを用いてアレルギーを起こして除去しようとします。またこのような化学物質は腸管や目や鼻や気管の粘膜から侵入しないように、同じようにIgEを用いて流し去ろうとするのです。

 それでは実際にこのような抗体はどんな仕事をしているのでしょうか?これらの抗体の仕事はただ単に様々な異物と結びつくことだけなのです。抗体というのは敵と結びつく両腕と一本のしっぽから成り立っており、Y字型になっております。両腕で敵と結びつくだけでは充分な仕事ができないのです。ただIgA抗体だけは結びつくことだけで仕事ができるので特殊な抗体といえます。IgAについては後で述べます。他のIgMやIgGやIgEはしっぽに免疫に関わる他の細胞や分子がついてはじめて仕事ができるのです。IgMやIgGが細菌やウイルスを殺すことができるのは、これらの抗体のしっぽにつく好中球や大食細胞が殺す仕事をしてくれるからです。つまりIgMやIgGの仕事は、両腕で敵を掴むことだけなのです。

 なぜこんな遠回りなことをしないで直接好中球や大食細胞にウイルスや細菌を掴まえさせ食べさせないのでしょうか?それはひとたび同じ敵に対してIgMやIgGが同じクローンのBリンパ球で作られ始めると、脾臓や骨髄で1秒間に2000個以上作られるので、好中球や大食細胞が骨髄で作られる度合いとは比べ物にならないからです。1秒間に2000個といえば、1分間に12万個、1時間に720万個、1日に1億7280万個であります。これは1個のBリンパ球だけの数字でありますから、ひとたび敵を認識できるBリンパ球がその敵と結びつき増殖しはじめると、1週間で同じクローンのBリンパ球が2万個に増えます。増えるだけではすぐに抗体ができるわけではないのですが、抗体を作り出す形質細胞に成熟しなければなりません。ここではじめて同じ抗体を作り始めるのであります。そうすると2万個が1日に1億7280万個つくりだすと、20000×1億7280万=3兆4560億個になります。さらにおなじアレルゲンを認識するクローンのBリンパ球は毎日1000個が血管やリンパ管やリンパ節に流れているといわれていますから、そのうち数個でも同じ敵を認識すれば、3兆4560億個の数倍となります。このような天文学的な数の抗体を作るからこそ、作るのに時間が1週間もかかるのですが、それまでウイルスや細菌に殺されない限りは人間は命を失うことはないのです。

 一方、好中球は1日に700億個作られるといわれますが、好中球の寿命は6時間~22時間であるといわれています。大食細胞は1日に数十億個作られるといわれますから、抗体の生産量にはかなうわけはありません。従ってこれらの好中球や大食細胞の仕事をしやすくするために、抗体は敵を捕まえる両腕のみならず、好中球や大食細胞をひっつけるしっぽを進化させたのです。つまり抗体が捕まえてきたウイルスや細菌をこのしっぽにひっつけて運んできた好中球や大食細胞がすぐに食べるように抗体が作り上げられたのです。

 さらに膠原病のIgG抗体についても同じことがいえるのです。元来、IgG抗体は上に述べたウイルスや細菌を殺すときに作られたのでありますが、化学物質に対しても同じようにIgG抗体を作って戦おうとするのです。好中球や大食細胞は、化学物質と結びついた一部のタンパク質は溶かし殺すのでありますが、溶かすことができない化学物質を結合組織に吐き出します。この結合組織に溜まった化学物質は、さらに結合組織のタンパクと結びつき、少しずつヘルパーT2リンパ球と結びつくと、これらのヘルパーT2リンパ球はサイトカインのひとつであるインターロイキン4を作り出して、クラススイッチを起こすAID遺伝子をONにし、今までIgMやIgGを作っていたBリンパ球にIgMやIgGからIgEに作り変えるようにさせて、膠原病をアレルギーにしてしまうのです。

 さらにアレルギーのIgE抗体について考えてみるまえに、ここでハプテンとキャリアータンパクに詳しく述べてみましょう。元来、Bリンパ球が抗体を作るためには絶対にTリンパ球の手助けが必要なのです。ところがTリンパ球はBリンパ球を手助けするためには、、まずTリンパ球自身がタンパクを異物と認識する必要があります。つまりTリンパ球はタンパクでない化学物質を異物と認識できないので、Bリンパ球を手助けすることはできないのです。一方、Bリンパ球は全ての異物を認識することができるのです。それではどのようにして化学物質がTリンパ球にとってもBリンパ球にとっても異物と認識されるのでしょうか?

 常々私が述べてきたように、化学物質がハプテンになり、この化学物質を運ぶキャリアータンパク質が結びつき、このハプテン・キャリアータンパク結合体のキャリアータンパクの方をT細胞が異物と認識し、ハプテンの方をBリンパ球が認識し、この両者の働きにより、この結合物に対して免疫反応を起こすのであります。このときIgGが作られ処理されると膠原病となり、IgEが作られ処理されるとアレルギーになるのです。従って膠原病もアレルギーも、この同じハプテンという化学物質に対して戦っているのであり、この戦いをIgGで殺す戦いからIgEで排除する戦いに変えれば、最後は免疫寛容を起こし、この化学物質であるハプテンと共存できるというのが私の自然後天的免疫寛容の理論の骨子であります。遠慮して私の理論という言葉使いをしましたが、これはまさに私が見つけた真実というべきものであります。

 ここで免疫寛容について述べておきましょう。もともと免疫寛容という言葉は、自己の成分に対しては免疫寛容を起こしているので、自己の成分を攻撃することはないという概念から生まれました。さらに自己に対する免疫寛容が破綻したときに、自己免疫疾患つまり膠原病が生まれるという理論が生まれました。ところが私に言わせると、自己免疫疾患などというのはあり得ない病気であり、従って治らない病気でもないのです。これについては、私は詳しく自己免疫疾患がない根拠を別の論文で書いていますから、それを読んでください。自己免疫疾患がない一番単純な回答は、一人の人間の細胞は全て同じ味方の旗印であるMHCを掲げているので、絶対に味方を攻撃しないのです。どこでも真実は単純で明快なものです。

 それではどのようにしてこのハプテン・キャリアータンパク結合体に対して抗体を作ることができるのでしょうか?抗体を作るには、まず異物を抗原提示細胞である樹枝状細胞や大食細胞やBリンパ球だけが持っているMHCⅡという自分の旗印と結びついて、これをヘルパーT細胞に提示する必要があります。このTリンパ球のヘルプがないと、Bリンパ球はIgG抗体やIgE抗体を絶対に作れないのです。ところがBリンパ球は、この世にあるあらゆる異物であるタンパク質、脂質、炭水化物のみならず、化学物質に対して、異物と認識することができるのです。一方、Tリンパ球はタンパクだけしか異物と認識することができないのです。

 ハプテン・キャリアータンパクを異物として免疫が働く時に生じる膠原病やアレルギーの場合は、まさにこのBリンパ球がハプテンを認識し、Tリンパ球がBリンパ球によって取り込まれたこの結合物の一部をMHCⅡと結びついたタンパクを認識し、刺激され、Tリンパ球がBリンパ球に抗体を作らせることができるのです。つまり、ハプテンをBリンパ球が認識し、キャリアータンパクをTリンパ球が認識して、両者の協力を得てトータルとして抗体を作ることができるのです。

 以上述べたハプテン・キャリアータンパクの理論は、化学物質である薬がどのようにして華々しい副作用を生み出すのかについても全て当てはまることなのです。つまり薬も人間にとって異物として認識される化学物質であるからです。この化学物質がハプテンとなり、体内のキャリアータンパクと結びついて抗原となり、これが免疫に認識されて薬という化学物質を排除しようとする正しい免疫反応を起こす副作用として出現し、これが新たなる医原病となるのです。このような事実を世界中のどんな医学者も薬学者も気がついていないところが現代医学の悲劇なのであります。薬の副作用が生じる原因が不明であると言い続けなければならない学問の真実性について、いつも私が疑問に思う点であります。

 さて本論に戻りましょう。なぜIgM、IgGの世界をIgEの世界に変わらなければならないのでしょうか?IgMやIgGは、既に述べたように、殺すべきウイルスや細菌を捕まえるだけであり、殺す仕事をしてくれるのは、この抗体のしっぽにくっつく殺し屋である大食細胞や好中球やNK細胞であります。これらの細胞は、IgMやIgG抗体が見つけてくれたハプテン・キャリアータンパク結合体を酵素や活性酸素で殺し溶かそうとします。キャリアータンパクは簡単に溶けてしまうのですが、ハプテンである化学物質はいつまでも消えないのです。このハプテンがいつまでも結合組織に蓄積されるとともに、このハプテンが炎症を起こした結合組織の自己のタンパクと結びついて、再びハプテン・キャリアータンパク結合体を大量に作り続け、数少ないヘルパー2Tリンパ球と結びつき始めます。ヘルパー2Tリンパ球は徐々にインターロイキン4を作り出し、このサイトカインはIgM、IgGを作っているBリンパ球に結びつき、AID遺伝子をONにさせIgEにクラススイッチさせてしまうのです。作られたIgEは、組織に大量に見られる肥満細胞、さらに好塩基球と結びつき、最後に好酸球とも結びついて、これらの細胞から大量のヒスタミンやブラジキニンを出させて、様々なアレルギー反応を起こすのであります。

 以上述べてきた免疫反応は、化学物質が入らない限り起こりえない正しい免疫反応でありますが、患者にとっては不愉快なものであるので、症状を軽減するために、と同時に病気は治ると思い込んで病院に出かけ、様々な免疫を抑制する薬を投与されて満足して帰ります。ところが、これらの免疫抑制剤の全ては結局は一時的に免疫の正しい当然な遺伝子の働きを一時的に変えるだけなのです。

 免疫の遺伝子を変えるという意味をもっと具体的に述べましょう。人体に異物が入ると必ずそれを排除するための働きが始まります。この働きは細胞の遺伝子によって全て支配されています。従って遺伝子の働きを止めれば、見かけは排除する症状が出なくなるのです。この働きのきっかけは遺伝子に敵が来たという情報を伝えなければよいわけです。遺伝子は細胞の核に収められていますから、この情報が核の中に入らなければよいのです。この情報を断ち切る方法は色々ありますが、一番簡単なのはトランスクリプション・ファクター、日本語では転写因子と訳されますが、この転写因子に薬が結びつくと、転写因子が核のDNAに入り込むことができなくなり、免疫の遺伝子に情報を転写されないようにして、遺伝子の働きを発現させないようにすることができるのです。ところがこの転写因子と薬との結びつきは永遠に続くのではなくて、必ず断ち切られ修復されて転写因子の働きが戻ってしまいます。この修復の結果、再び大量の情報が無数の細胞の遺伝子に伝えられるので、再び免疫の働きが一挙に回復し、激しいリバウンド症状がみられるのです。

 転写因子の働きというのは、この因子がDNAの遺伝子の一部に結びついて様々なサイトカインに反応する遺伝子の発現を促進し、いわゆる遺伝子をONにすることであります。この転写因子が細胞質から核に入ってDNAにひっつくまでに、様々な経路があるのです。この経路を止める働きを発揮するのがステロイドやプロトピックをはじめとする全ての免疫抑制剤なのであります。

 そもそも免疫反応は絶対的に正しいものであり、人間が勝手にいじってはならないものなのです。なぜかと言いますと、その経路を一時的に一部もしくは全部を止めても、必ず修復されて元の状態に戻り、再び遺伝子の発現をONにしますから、遺伝子はあくまでも自分の絶対的な正しさを発揮し続けますから、遺伝子が死ぬまで遺伝子の働きを変えようとする薬とあくまで戦い続け、いたちごっこになるのです。いわば細胞や核を殺さない限りは、永遠に免疫反応は薬による抑制と正しい免疫の復活を繰り返し、そのうちに絶対的に正しい生命活動である免疫反応に対する人為的な医療が、訳の分からない副作用をもたらし、免疫以外の様々な細胞の働きにも異常をきたし、訳の分からない病気を作り、最後は死に至ることがあるのです。つまり間違った治療をやり続けると、最後は薬と医者の勝利となるのです。つまり医原病による死をもたらすのです。死を避ける為に医療が存在しているのに、皮肉にも最後は死が訪れるのです。この死を医者は病気のためだと言いますが、膠原病で人が死ぬ理由は全くないのでこれも嘘です。私は医者が薬が人を殺さない限りは死なないというのは、この意味で述べているのです。

 現代の医学は真実を明らかにし、謙虚にその真実に従うだけではお金が儲からないので、その真実をゆがめて変えようとするのみならず、真実が間違っているとうそぶくほど人間は傲慢になってしまいました。とりわけ遺伝子というのは変わらないが故に遺伝子たる資格があるのに、この遺伝子を何とかして邪悪な薬を用いて変えよう変えようと企んでいるのが現代の医学者です。もちろん医者ができるのは変えることしかないからです。変えないことが人体の活動の恒常性を保ち、生命の継続を保証しているにもかかわらず、金儲けのために間違った医療を続けているのです。無限といえる38億年をかけて環境に適応するために、徐々に徐々に試行錯誤を繰り返して進化した遺伝子を薬で簡単に変えようなどということは神でも不可能なことなのです。だからこそ薬で一時的に変えた遺伝子の働きは修復されて、さらに同じ遺伝子の働きを激しく元に戻そうとするのがリバウンドです。

 このような間違った医療が学問という名において行われ続けられている罪悪に対してどんな医学者も警鐘を鳴らさないのは一体なぜなのでしょうか?ひとたび医学会という組織に足を踏み入れると、邪悪な組織の論理から逃れることができないのでしょうか?強い金を持った製薬メーカーに支配された医学会はいつ真実に目覚めるのでしょうか?

 以上がリウマチ性多発筋痛症の一部である『リウマチ性多発』の症状の免疫学的な説明であります。残りの『筋痛症』について最後に述べましょう。

 私は以前は筋痛は筋束を束ねている結合組織や腱に異物が入り込んで、そこで炎症を起こし、痛みが出ると考えていましたが、この可能性は非常に少ないと考え直し始めました。この筋痛の原因はヘルペスウイルスであることが最近分かりました。他に似た病気が最近話題になっていますが、それは線維筋痛症という名の病気です。つまりリウマチ性多発筋痛症と線維筋痛症は同じ病気ではないかと考えています。ただ、線維筋痛症の方がヘルペスウイルスと免疫の戦いがあちこちの結合組織で行われ、関節だけに集中していないので、あたかも別の疾患のように思われていますが、実は同じ病気だと考えられます。ここでwikipediaから抜粋した線維筋痛症の概要を掲載しておきましょう。

 全身の耐え難い恒常的な疼痛(慢性的、持続的に休みなく続く広範囲の激しい疼痛)を主な症状として、全身の重度の疲労や種々の症状をともなう疾患である。症状が進行すると常時激しい全身の疼痛に苦しみ、僅かな刺激(爪や髪への刺激、服のこすれ、音、光、温度・湿度の変化など)で激痛がはしり日常生活が著しく困難になる。
それに伴う症状として、関節と全身のこわばり、疲労感、全身のひどいだるさと倦怠感、四肢の脱力、不眠と睡眠障害、頻尿、下痢、月経困難、生理不順、過敏性腸症候群などの機能性胃腸障害、微熱、頤神経麻痺、筋力と運動能力の低下、筋肉の激しい疲労、むずむず脚症候群、重度では嚥下困難を起こし、起き上がれず、歩けなくなる、などの身体症状、悪夢、焦燥感、不安感、抑うつなどの精神的症状、高次脳機能障害、認知症、短期長期の記憶障害、理解力・思考力の著しい低下、あるいは冷感や灼熱感、ドライアイ、リンパ節の腫れと痛み、四肢のこわばりとだるさ、関節痛、レイノー現象、光線過敏、脱毛、シェーグレン症候群、自覚的な関節の腫れなどの膠原病の症状を訴える患者もいる。
首から肩にかけての痛みやしびれ、上肢の痛みやしびれ、腰背部の疼痛やこわばり感、臀部から太ももの痛みと張り感、膝から下腿の痛みやしびれ、眼の奥の痛み、口腔の痛み、頭痛などの様々な疼痛症状が起こる。これらは対称性にでるとは限らず、全身に散在して出現することもある。
精神的及び身体的ストレス、気候、環境によって疼痛箇所が移動したり、疼痛レベルが変化することもある。原因が不明で患者に外傷がないため、痛みが理解されず、しばしば怠け病や詐病と周囲に誤解される。ストレスでパニック障害を起こす事もあり、患者はたらい回しにされ仮面うつ病、更年期障害、自律神経失調症、身体表現性障害など単なる不定愁訴と誤診される場合も多い。痛みのため寝たきりになり働くことができず失職したり、経済的に困窮して日常生活が送れなくなる患者も少なくない。
日本では人口の約1.7%、200万人以上と非常に多くの潜在患者が存在するにもかかわらず、的確な診断や治療が困難であるのが実状である。 「死に至る病ではないが、死んだ方がマシな程の痛み」と表現されるように、患者には早急に社会的理解と介護及び支援が必要であるが、要介護認定で該当判定されることは稀で、難病(特定疾患)未認定及び保険適用外である。しかし欧米では早くから保険適用が認められているごく一般的な疾患である。

 以上、線維筋痛症の概略がお分かりになったと思いますが、簡単にどうして以上のような症状が出るのかまとめておきましょう。この病気の根本的な原因は隠された激しい重い深刻な心のストレスから生じます。このようなストレスから自分を守るために、また鬱にならないために、心の異物と戦い続けることができるように、患者は交感神経を刺激して、脳からアドレナリンやノルアドレナリンを大量に放出し続けると同時に、副腎皮質ホルモンであるステロイドホルモンを出し続けることにより免疫を抑え続け、その間、誰もが多かれ少なかれ持っている単純ヘルペスや水痘帯状ヘルペスウイルスをあらゆる神経細胞に増殖させます。免疫の働きが減少すると、すぐさま単純ヘルペスや水痘帯状ヘルペスウイルスはあらゆる感覚神経に増殖し続け、ときに免疫がこのウイルスを見つけ出し、神経細胞で戦いを始めますと、神経に炎症が起こり、痛みとして感じられます。この痛みに耐える為に痛み止めを飲み続けると、一時的に痛みは取れるのですが、痛み止めにより免疫の働きがなくなると、ヘルペスウイルスは“我が世の春”と言わんばかりにさらに体内の神経細胞で増殖し続けます。しかしながら免疫の力の方がヘルペスウイルスよりも遥かに強いので、再び一瞬でも免疫が取り戻されると、すぐにヘルペスウイルスとの戦いが繰り返されます。どの病院に行ってもまた痛み止めです。永遠にいたちごっこが繰り返されます。

 一方、毎日毎日摂取される化学物質に対しては、ストレスのために免疫が抑えられるものですから、抗体の逆クラススイッチが起こり、アレルギーで出すべきものが膠原病としての戦いに変わっていきます。繰り返しますが、膠原病は免疫を抑えることによって生じるものですから、ストレスのみならず痛み止めとして投与された薬が再び膠原病を深刻にしていきます。いつの間にかヘルペスとの戦いによる痛みなのか、化学物質との戦いによる膠原病の痛みであるのかが分からなくなってしまいます。この病気を治すために日本全国の病院を駆け巡っても原因不明といわれる上に、ついでに出されるステロイドをはじめとする痛み止めは、知らないうちに免疫の遺伝子を変え、さらに訳の分からない症状が出てくるのです。

 この世に原因不明の病気・症状はないのです。病気とは異物との正しい戦いに見られる身体が発する警告であります。この警告を世界中のどの医者も正しく解釈することができないのです。症状は異物が原因ではないのです。ヘルペス自身が原因ではないのです。あくまでもヘルペスという異物と免疫との戦いに見られる正しい症状が痛みとして感じられるだけなのです。従って私が常に言っているように、病気は免疫が身体に入ってはいけない異物との戦いをしていますから、何とかその異物を除去する手助けを下さい、と脳に頼み込んで自覚させている症状が病気なのです。

 従って病気とは喜ぶべき現象なのです。問題はその敵を医療に素早く退治してもらうのを免疫は求めているだけなのです。ところが現代の医療は敵を手助けて味方である免疫を殺しているだけなのです。この事実が医者のみならず患者にも理解できないのは、免疫の正しい戦いが体内のミクロの世界で行われ、全く外から見えない戦いであるからです。ただ専門家といわれる医者が知っていると思いこまれているからこそ、誰も医者の間違いに気づかないのです。このような例は無数にありますが、最もわかりやすい例をヘルペスについて述べましょう。

 よくいわれる症状があります。日光に当たるとヘルペスが活性化して口唇ヘルペスや口角ヘルペスが出るといわれます。これはまさに嘘800の説明です。しかもどうして日光に当たるとヘルペスが活性化するかは不明とお触れがつきます。実は、ヘルペス自身が人体に住み続け増殖しようが、そのこと自体は自覚されないことなのです。それはヘルペスが人体中にいること自体は何の症状も起こさないからです。症状が出るのは、免疫が回復してそのヘルペスを認識し、それを排除しようとする戦いのときに初めて症状が出るのです。つまり、人が日光に当たると体温が上がり、免疫が回復して、その時に初めてヘルペスを攻撃し始めて症状が出るのです。つまり現代の医学者が根本的に誤っている点は、症状は免疫と異物との戦いであるにすぎないことを全く認識していないことです。

 リウマチ性多発筋痛症も線維筋痛症も、いずれもふたつの病態が合併している病気といえます。ひとつは化学物質との戦いである膠原病であり、もうひとつはヘルペスウイルスとの戦いであります。膠原病は免疫のクラススイッチによってアレルギーにし、免疫寛容で治ります。一方、ヘルペスウイルスは抗ヘルペス剤で増殖しないようにはできますが、ヘルペスウイルスを殺すのは自分の免疫、つまり自分の免疫でヘルペスに対する特異抗体を作り、これとヘルペスを結びつけて好中球や大食細胞やNK細胞で殺す以外にないのです。この時にどうしても炎症が起こり、この炎症が全身に起これば耐えられないことがあります。それは老人によく見られる帯状疱疹後疼痛といわれるような耐え難い痛みが出現することがあるのです。

 いずれにしろ原因がわかれば根治療法もできるので、完治への希望を持つことができます。私たちは希望があるからこそ生き続けられるのです。しかしながらこの2つの病気のもっとも大きな原因はやはり心の葛藤です。このような病気になられる人は多かれ少なかれ心のストレスがあり、それを処理する心の在り方が間違っていることが多々あります。リウマチの手記を書いてもらった安江幸代さんのような心の在り方が可能になれば、心のストレスはなくなるでしょうが、そう簡単には自分の心を免疫を最高度に維持し続けられる状態に永続的に持ち続けることはできにくいことです。安江さんにしろ、『意識の流れ』で自分の心を耐え抜くのに20年近くもかかったぐらいですから。自分の不幸を他人のせいにせず、全て自分の心で引き受け、さらに自分の不幸を他人の幸せで代償してもらっていると思えるぐらいに他人の幸せを自分のものにすればこのような病気も全てなくなるでしょうが、このような心の在り方は至難の業です。

 遺伝子病以外の肉体の病気は全て私が治してあげるヘルプはできますが、患者さんの心が免疫を抑えている限り、これらの病気を治すことは極めて難しいものです。なぜならば、この世の中は心だけで動いているわけではないからです。社会的、金銭的、人間的、家族的な問題で不幸にならざるを得ない人が、不幸になる悪循環を断ち切ることは極めて難しいからです。だからこそ安江さんのグループは心だけが永遠なものであると気がつくことによって、あらゆる不幸を乗り越えようとしておられるのです。しかしながらこのような心構えも簡単になれるものではないのです。