当院で勧めるダイエット(食事)について(facebookより転載 2019-5-24)

今回は当院で推奨している食事について簡単にご紹介したいと思います。

それは、一言で言えば「パレオダイエット(先住民食)」です。

パレオとは”paleolithic”の略語であり、農耕が始まる前の旧石器時代のことを指す言葉です。
人類は約一万年前に農耕が始まる以前は、何十万年もの間定住生活ではなく、狩猟採集形態の生活をしていたと言われています。
この時代に食べていたもの(肉や魚、野菜や果物)こそが現代に生きる我々人類にも最も適した食事であり、その食事方法を現代風にアレンジしたものが「パレオダイエット」ということになります。
なお、「先住民食」という日本語での言い回しは、個人的に我々日本人に、なにか「先住民時代にまで遡った形式の食事を摂る」ようなイメージを抱かせてしまいがちな気がするので、私は「パレオダイエット」という言い方を好んで用いますが、悪しからず。

ちなみに私が参考にしている「パレオダイエット」は、「社団法人 パレオ協会」の代表を務めていらっしゃる崎谷博征博士(私の師匠のような方です)が推奨している「崎谷式パレオダイエット」であり、糖質制限を謳っている某歯科医師さんが提唱されている「先住民食」などとは本質的に異なりますので、ご注意ください。

ちなみに私もおススメしたいこの「パレオダイエット」は、「健康になること」を目標としており、単に「痩せる」ことを目的とするダイエットではありません。
また、このページでこの1ヶ月間の投稿で何度も書いてきたように、当院は現代人のライフスタイル全般(衣食住、睡眠、運動、その他生活環境)を見直し、改善させることが慢性疾患の根本治療につながると考えておりますから、「パレオダイエット」で食事だけ変えても不十分です。やはり、ライフスタイル全般を全て包括的に改善させることこそが根本治療の近道なのです。

さて、それでは当院で推奨する「パレオダイエット」について簡単に説明していきましょう。

1. パレオダイエットの基本
原始時代の食事をベースにしていますので、農耕革命以降に作られるようになった、「穀類(コメ、コムギなど)」は基本的には食べません。食べてはいけないとまでは言いませんが、最小限にすることをオススメいたします。
基本的には、野菜、果物、肉類、ナッツ類がメインの食材になってくると考えてください。

2. 「質」を重視
「パレオダイエット」では食事の「質」を重視します。食材はできればスーパーやコンビニで簡単に買えるものでなく、無添加・無農薬・無肥料の野菜・果物や放牧されて育った牛・豚・鶏の肉を厳選して選ぶべきです。また、現代人が一般的に口にしている添加物まみれの加工食品の類は、基本的には食べるべきではありません。調理は不自然な油を使った揚げ物や炒め物などよりも、シンプルな調理法と味付けを勧めます。炙ったもの、焼いたもの、茹でたもの、蒸したもの、鍋物やスープ系の食事を推奨します。

3. 「量」は過剰でなければ、いくら食べても良い
我々はよく食事のバランスを考えたり、カロリー計算をしがちですが、原始人がそのようなことをしていたとはとても思えません。それでも原始時代に生きた我々の祖先は、乳幼児期を乗り越え、怪我や致命的な感染症にさえかからなければ、ほとんどの人は健康で比較的長生きであったことが様々な研究からわかってきています(また、争いのない平和な時代であった)。ですから、食事の「質」さえ保つことができさえすれば、本来は食べる量を制限したり、カロリー計算などする必要がないのです。

4. 運動や筋トレをすることで、より一層健康になる!
「パレオダイエット」を実践すれば、健康な身体作りのために必要なタンパク質、ビタミン、ミネラルが自然と豊富に摂れます。この食事にプラスして、日々の運動(有酸素運動)や基礎体力・基礎代謝を向上させる筋肉をつける筋トレを繰り返し行えば、必ずや健康な身体になっていくと当院では考えています。

以上、当院で勧める「パレオダイエット」について簡単に書いてきましたが、いかがでしょうか?

当院でも院長自らこの「パレオダイエット」を積極的に実践して、患者に院長自ら勧めていこうと考えております。
まだまだ勉強し、研究しなければならないと思いますが、皆さんも是非一緒に実践してみてください!

「パレオダイエット」について、興味のある方は是非崎谷博征博士が代表を務めておられる「パレオ協会」や、「パレオダイエット」を現代風にアレンジしたレシピを自身の著書で紹介されているトレーナーである熊谷ナオさんなどを参考に、日々の食生活を含めたライフスタイル全般を見直してみてください!!

それでは本日もどうぞよろしくお願いいたします!!(^ω^)

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