根本治療において重要な”身体づくり”と“食”について 2023年6月14日のX(旧twitter)より転載

当院ではホームページでも述べている通り、患者の「身体づくり」を考えた生活指導を行なっており、無理のない範囲内で徐々に当院で指導する生活習慣を取り入れてもらうようアドバイスしております。 そして生活習慣指導の中でも、当院で最も重要視しているのが「食事」であり、当院の患者に対しては食事のパンフレットを配布し、その内容をできるだけ理解した上で実践していただくようお願いしています。 今回は、なぜ当院がそれほど「食事(改善)」を重視しているのかについて以下に述べておきます。ぜひ参考にしていただければと思います。

●日々の食事=「 身体づくり」 という考え方

“We are what we eat(我々は食べたものでできている)”という言葉通り、「日々の食事」=「栄養」は、私たちの身体を構成する重要な要素となるため、「どんな食事・栄養を摂るべきなのか」ということは、病気を患っている人たちだけではなく、健康な人にとっても非常に重要なテーマであろうと思います。実際に、我々の健康に影響を与えるということがすでに証明されているライフスタイルにまつわる要素、すなわち「食事」・「睡眠」・「運動」・「セックス」・「薬物」・「医療」・「テクノロジーの使用」・「レクリエーション」などなど・・・。 その中でも、「食事(栄養)」が健康に対して大きな影響を与えているということが様々な論文で示唆されています。 (Prog.Food.Nutr.Sci.1991;15:61-83, Annu.Re-v.Pub.Health.2014;35:83-103, Health Affairs.2015;34:11, Iran.J.Public.Health.2015;44:1442-1444, The Lancet.20-19;393:1958-1972)。

ですから「何を食べるべきなのか?」、あるいは「何を食べるべきではないのか?」、また例えば、「糖や脂肪(油)やたんぱく質などの栄養は何から・どのように・どのくらい摂れば良いのか?」などということは、当院の患者にとっても極めて重要な課題であり、その方策を知るためにも、是非ともお一人お一人に、「何を食べるべきか」、「どのようにして身体づくりをしていくべきか」を真剣に考えていただきたいと思っています。

 

● 不自然な食べ物はいらない!!

さらに、栄養・食事をどう摂っていくかということ以上に大きな問題とすべきこととして、この現代社会に蔓延しているプラスチックなどの人工化学物質、グリホサートなどの農薬、人工甘味料・調味料・保存料・着色料などの食品添加物、日本では福島原発事故後に問題となっている放射能、近年話題になることの増えたGMO(遺伝子組み換え食品)やゲノム編集食品、さらに言えばPM2.5を含めた大気汚染化学物質中に含まれているナノ粒子などなど・・・。これらは全て我々が日常的に口にする食品からだけではなく、息をしているだけで、すなわちこの地球上で生きているだけで我々の身体の中に侵入してくるものです。

その中でも多くの物質が発がん性のあることが報告されており、人体にマイナスの影響を及ぼすことが明らかにされているにも関わらず、どれだけ意識していても常に毎日のように我々の身体はこのような化学物質によって蝕まれ続けているのです。 そして、これは科学ジャーナリストである渡辺雄二氏らも自著や自身の講演の中でも述べておられることですが、上記のような化学物質が多少体内に入ってきてもすぐには影響が出ず、さらに単独ではなく複合的に体内に取り込まれることが多いために、何か影響が出てきたとしても結局何が原因なのかはわからずじまいで、不調になった人・病気になった人だけが辛い思いをするということになっている可能性が高いわけです。このような状況は、もはや「フード・ファシズム」や「フード・テロリズム」と言っても過言ではありません。 大気汚染化学物質やナノ粒子は不可避なので仕方ないにしても、みなさんは不自然な食べ物を積極的に食べたいと思われるでしょうか。あるいは自分の子供に毎日のように人工化学物質まみれ、遺伝子組み換え作物(GMO)まみれの食事を食べさせたいと思われるでしょうか?

 

● 「複合汚染」が与える影響は未知数

レイチェル・カーソン氏の「沈黙の春」(1962年)や有吉佐和子氏の「複合汚染」(1975年)で描写された世界(化学物質で汚染された世界)はすでに現実のものとなっています。これらの本の中で取り上げられた化学物質や不自然な食品が人体に与える影響はもはや甚大なレベルになっており、細胞レベル・遺伝子レベルで免疫系やホルモンバランスを崩すものであることがすでに様々な論文からも明らかになってきています。 しかも、これらはその食品を食べた個人のみではなく、遺伝子レベルでのエピジェネティックな変化を産み出すことが知られており、その変化が後世の子孫にも遺伝していく、という衝撃の事実がすでにいくつもの論文で示されています (Nat. Commu. 2018, Article number: 3375, Int. J. Mol. Sci. 2018, 19, 3425)。

さらには、人工化学物質やGMO(遺伝子組み換え食品)が、我々人類以外の生態系や地球環境にも多大な影響を及ぼすということも徐々に判明してきています (J. Food. Sci. Technol.2013;50:10-35-1046, The National Academies of Sciences Engineering Medici-ne Press)。 このような不自然な化学物質や遺伝子編集技術によってもたらされる影響は、中長期的には未知数であり、もはや誰にもわかりません。 だからこそ、我々は我々自身のためだけでなく、自分たちの子孫や他の種族、あるいは地球環境の未来のためにも、どのような食事を摂り、自分たちの身体をどのように作っていくのか、について一人一人が真剣に向き合わなければならないということなのかもしれません。

 

● ”医学常識”=”非常識”!?

私が述べることは、一般的に信じられている医学常識や健康常識を覆すような内容も含まれており、疑問に感じる方も多いでしょう。しかし、多くの人が信じている“常識”というのは、結局のところほとんどが支配者層に都合の良いように作られたものですから、間違った“常識”は徹底的にどこが間違っているのかを洗い出す必要があると考えています。 そして、健康常識・医学常識のどこがどのように間違っているのかを理解し、実は今まで多くの人が常識だと信じてきたことこそが非常識なのだということを知っていただければと思っております。

とはいえ、当然のことながら、私が述べることのみが完全に正しく、他が全て間違っているなどという傲慢なことを申し上げるつもりは毛頭ありません。というのは、我々が摂る食事は毎日決まったものばかりを決まった量決まった時間に食べるわけではなく、複合的な要素が入り混じっているために、疫学的調査だけでは健康や病気との因果関係(Aという原因がBという結果を生み出すという関係)を完全に決定することは不可能であり、ある人にとっては健康に資する食事方法が、ある人にとっては健康を害するものになるという可能性はいくらでもありうるからです。 実際にこれまでにも世界中でいくつもの大規模臨床試験が行われ、食事の健康に対する影響についての調査がなされてきましたが、それでも結局「我々にとってどんな食事が最も健康的なのか」という疑問に対する確実な回答は未だに得られていないのです。

ですから、私が述べていることや当院で勧めている食事(改善)も、「絶対的に正しい」というものではなく、ましてや当院で勧める食事さえ実践していれば誰もがすぐに健康になり、病気がきれいさっぱり奇跡のように無くなってしまうということを保証するものでは決してありません。 あくまでもみなさんがどんな食事を摂るべきかという疑問に答えるための判断材料、あるいは参考資料として活用すべきものだと考えています。 それでは、当院で勧める食事とはどのようなものなのかということについて、今後さらにまとまった情報を提供していきたいと思っております。 乞うご期待!!

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