「意識変革」のススメ(facebookより転載 2019-6-16)
当院では難病指定されているいわゆる「不治の病」を含めた慢性疾患の患者が主に来院され、そのほとんどの患者が完治を目指して治療を受けておられます。
当院ではこれまでの漢方治療に加え、患者一人一人の食事を含めた生活習慣を様々な角度から見つめ直し、少しでも改善すべきポイントを患者に指導し、患者本人(あるいは家族)に実践してもらうことができれば、飛躍的に治療効果も高まるのではないかと(密かに)期待しています。
将来的には当院で改善の認められた患者のデータを集積・解析し、一つのエビデンスとして出すべきところに出していければと考えています。
しかしながら、当院の患者だけではなく、このページを見ていただいている方全員にぜひ知っておいて欲しいのですが、当院での漢方治療を続けていただくことはもちろんのこと、生活習慣を改善させること以外にも、さらに大切なことがあると当院では考えています。
それは、自分(患者)の「意識を変える」ということです。
例えば、貴方や貴方の家族(子供さん)が重症なアトピー性皮膚炎患者であったとしましょう。
想像を絶するほどの激しい痒みでしょっちゅう傷もでき、感染が起こることもある。夜も眠れないため、日中の全身倦怠感と搔痒感と眠気で仕事もままならない・・・。
その状況で、もちろん貴方は「とにかく早く治って欲しい」と思うことでしょう。
しかしながら、この時に決定的に重要なことは何かというと、どんな時でも
「どんな病気も”自分”で治すもの」
ということを決して忘れないことです。
病院に頼る、医師に頼る、薬に頼る・・・。
このような”他力本願”の意識では、決して病気は治せません。いや、もしかしたらそのような意識でも、軽傷の病気であれば治ることはあるかもしれませんが、重症なアトピーなどを根本治療しようということであれば、そのような意識では治る前に確実に挫折してしまいます。
もちろん当院としてはできるだけ患者にあった漢方薬を選択し、あるいは先に述べたように食事を含めた生活習慣の改善を指導したり、身体をアルカリ化するなどの選択枝を提示することで、患者を全面的にサポートしていくことは可能です。
しかしながら、あくまでも当院のやっていることというのは、根本治療に向けた方法論を提示しているだけの話であり、漢方薬にしろ、当院の勧める食事(パレオダイエット)にしろ、それらは全て根本治療のための「手段」に過ぎません。
むしろ私は当院での医療行為は全て”治療”というにはおこがましく、患者自身が自分で”治る(治す)”ための手助け=ヘルプをしているにすぎないと考えています。
なぜなら、本来的に現代病とも言える慢性疾患は、自然界にはほとんど存在しないものであり、それを”治療する”ということ自体が本当は必要ですらないことだというふうに考えているからです。
当院に来られる患者さんの中にも、
「仕事があるので・・・」
「時間がなくて・・・」
というようなことをよく言われる方はおられますし、
「治るのにどれくらいかかりますか?」
「この苦しみ(痒み、痛み)はいつまで続くのでしょうか?」
という質問を毎日のようにされます。
しかし、このようなことを言う患者の皆さんに私は言いたい。
「すべては自分次第なんですよ」、と。
これは何も当院は一切患者に対する治療に責任を持たないと言っているわけではもちろんありませんし、全ての責任を患者に押し付けようとしているわけでもありません。
処方する漢方薬には当然責任がありますし、生活指導や食事指導に関しても自信をもって指導に当たりたいと思っています。
ただ、それら全て実践するもしないも患者次第。
もちろんできもしないことを無理にやれとは言いません。しかし、やってもないのに治るかどうかという保証を求められても困るのです。
私はそのような患者さんはやはり根本的に「意識変革」が必要だと思っています。
ここではっきりと申し上げておきますが、医療システムにおけるヒエラルキーの中では、患者というのは間違いなく最下層に位置します。
実はこれは全ての業界、社会システムにおいて言えることです。結局悲しいかな、我々一般人は現代社会というシステムにおいて形成されているヒエラルキーの中においても最下層に位置するのです。
そのような構造的な問題も本当は知っておくべきだと私は思いますし、「自分は現代社会の中では奴隷に近い身分なのだ」と思うことから、現代社会システムからの脱却を図ることも可能になると私は思っています。
そうしないと根本治療できないなどというつもりは毛頭ありませんが、他力本願を止め、「自分で治す」という意識を強く持つためにも大事なことなのではないかと私は思っています。
いずれにせよ現代医療(という資本家のビジネスの道具)では、貴方の病気(慢性疾患)のほとんどは「治らない」とされているのですから・・・。
意識を変えることは今からでもすぐにできることです。
「全ては自分次第」
結局そういうことなのです。