ハチミツについて(facebookより転載 2019-10-28)

今日は当院でも積極的に患者に勧めているハチミツについて、以下にまとめましたので、興味のある方はお読みいただき、ぜひ日常生活に取り入れてもらいたいと思います。

1.ハチミツの健康効果
 ハチミツは、実は8000年前の石器時代から人類の間ですでに使用されていました。古代エジプトでは、すべての病気にミルクとともにハチミツを使用していました。古代ギリシャでは、疲労回復にハチミツが良いとされていました。医学の祖であるヒポクラテスは、発熱に対してハニー水やハニービネガーを使用しており、脱毛や創傷治療、便秘や咳嗽などの風邪症状、目の病気や皮膚感染症にもハチミツを使用していました。イスラムの世界でも、イスラム教の経典として知られるコーランの中にハチミツの効能を謳う文言が出てくるほど、ハチミツの健康効果がよく知られていました。インドのアーユルヴェーダでも、風邪症状、虫歯や歯周炎、不眠、皮膚病、不整脈、貧血、視力改善などに使用されてきました。漢方医学でも、例えば当院でも推奨している紫雲膏にミツロウが使用されていたりと、ハチミツは重宝されてきました。
 このように、古代から人類に利用されてきたハチミツですが、現代医学においても、ハチミツが様々な病気に対して効能を示すことが明らかになってきました。下痢や脱水にもハチミツが良いこと、ハチミツ摂取が虫歯予防・治療になること、創傷治癒を高めること、脳を活性化することにより、うつ病や不安神経症に効果があること、さらには抗がん作用があることなどが明らかになってきています。

2.ハチミツは基礎代謝を高める
 ハチミツに含まれるフルクトース(果糖)やグルコース(ブドウ糖)は、ミトコンドリアでの糖のエネルギー代謝を高めます。細胞は必要なエネルギーを、ミトコンドリアでグルコース(ブドウ糖)を燃焼することによって得ています。特に筋肉細胞(活動時)や脳細胞や赤血球などは、原則として糖(グルコースやフルクトース)をエネルギー源として利用します。とりわけ注目すべきは、ハチミツにはフルクトース(果糖)が豊富に含有されていることです。ハチミツの種類にもよりますが、およそハチミツ全体の糖質の20〜40%はフルクトースなのです。
 実は、ハチミツに含まれているフルクトースとグルコースの組み合わせがミトコンドリアの糖のエネルギー代謝にとって非常にプラスに働くことが、様々な研究からも明らかになってきました。当院では、この糖質の組み合わせもさることながら、ハチミツに豊富に含まれている他の糖質・脂質・タンパク質(花粉に含まれている)・ミネラル・ビタミンなども同時に摂取されることにより、より一層健康効果がもたらされると考えています。

3.どのようなハチミツが良いのか?
 当院で勧めるハチミツは、以下の条件をすべて満たすものです。
1. 大量生産されていない蜂蜜であること、2. ミツバチに(人工的な)餌(砂糖やシロップ)が与えられていないこと、3. 出来るだけ非加熱であること、4. 殺虫剤や抗生剤が使用されていないこと、5. 採取されている地域の土壌が汚染されていないこと、6. 濾過のプロセスが自然に近いこと、7. プラスチック容器に入っていないこと、8. 花粉が含まれていること、9. シロップ(HFCS)などでカサ増しされていないこと。
上記9つの条件をすべて満たすハチミツは、おそらく日本全国でも数えられるほどしかないでしょう。
この度、その条件をすべて満たすハチミツを作っている業者さんから、ハチミツを患者向けに販売する許可を得て、販売することになりました。それが「風気庵(ふうきあん)」(https://wildhoney.jp/item)というところのハチミツです。もし興味があれば、サンプル品は味見も可能ですので、お試しください(診察室に置いてあります)。

以上になります。

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