“負”の感情に訴えかける情報発信の是非について 2023年10月1日のX(旧twitter)より転載
先日仙台駅前で行われた、宮沢先生の街頭演説の動画が、SNS上でかなり拡散されているようです(福田先生のリツイート動画参照)。このことに関して、ここで私見を述べておきたいと思います。またかなり長くなりますが、一読していただければ幸甚です。
最初にお断りしておきますが、読む人によっては不快に感じる方もおられるかもしれません。できる限り言葉には配慮してお伝えしたいとは思いますが、不快に思われたら無視しておいていただいて構いません。 本題に入る前に誤解されないように述べておくと、私自身が大学院時代に基礎研究に勤しんでいたこともあり、私は宮沢先生のことを一研究者・ウイルス学者として尊敬していますし、彼のことを否定したり批判したり蔑んだりする意図など全くないということは、ここで改めて強調しておきたいと思います。むしろ私は、彼の情報発信が非常に多くの人に遺伝子ワクチンの危険性などを認知させるきっかけになったことは間違いないと思いますし、その功績は非常に大きいと私は考えています。
しかしながら(ここからが本題ですが)、最近の(特にここ1年ほどの)彼のSNS(Twitter)上での情報発信を見ていると、怒り・悲しみ・不安・不満・絶望などの“負”の感情が、かなり前面に出ているように感じます。この仙台の街頭演説動画の中でも、宮沢先生は「(このままでは)日本は終わる」というような話をしながら、道行く人々に話を聞いてくれと訴えかけておられました。 これは本当に良くない傾向だと感じます。私は以前にも、オーソモレキュラー療法を実践しておられる某クリニック院長の、「みんなもっと怒れ!」という内容のツイートをされた際にも苦言を呈したことがありましたが、そのような“負”の感情に苛まされている人の、あるいは他者の“負”の感情に訴えかけるような内容のツイートは、基本的には誰にとってもプラスにはならないと私は考えています。
また、そのような“負”の感情を原動力に行動を起こしたとしても、破壊や対立や争いを生み出すだけであり、新たな価値を生み出したり、プラスの結果が得られることはありません。当院でもコロナ禍が始まった当初から、当アカウント上で「パンデミックは茶番だよ」、「新型コロナウイルスは人工ウイルスの可能性があるよ」、「遺伝子ワクチンは危険だよ」という旨の情報発信をしてきましたが、情報発信を始めた当初は「できるだけ多くの方に知ってもらいたい」と思っていました。
しかしながら、自分の情報発信が冷静に状況判断をするためというよりもむしろ、コロナを必要以上に恐れる人や、ワクチンを無思考・無批判に打つ人に対する攻撃や嘲笑の目的のために使われていたり、ワクチンの危険性を必要以上に煽る(2年以内に死ぬなどの)情報発信や、先述したような他者の“負”の感情に訴えかけ、それを刺激するような情報発信が増えてきたことを受けて、情報発信の仕方を変えていく必要があると痛感させられました。 もはやこれ以上不安を煽っても仕方がないと考えるようになり、情報を受け取った人が、負の感情を昂らせることのないよう、コロナやワクチンに関する情報発信はできるだけしなくなりました。そしていつしか、「争わない」・「戦わない」・「憎まない」・「恨まない」、そのような世界線で平和な優しい気持ちで幸せに生きていきたいと思える人たちとこそ、深く関わっていこうと思うようになりました。そうすると、自然と自分の心も平和で穏やかになり、自分が目指すべきゴールも非常にクリアになってきました。
こういう話をすると、必ず「必死で声を上げようとしている人たちの足を引っ張るな」とか「平和ボケだ」とか「それでは世の中変わらない、何もしていないのと同じ」とか「憲法改正で緊急事態条項が制定されたら奴隷化して終わる」などということを言ってくる人たちが現れます。 今回の動画中でも宮沢先生が仰っていたように、「未来の子どもたちのために」とか「今の社会に生きている人たちの責任」などというように、今の社会・世の中を良い方向に変えていく努力をすることが自分達の責任とでも言わんばかりの主張をされる方たちもいます。そのような人たちは、自分達こそが気付かぬうちに我々一般大衆どうしの間で争いを産み、分断・分裂を引き起こしている可能性があるということを、一度自覚された方が良いと思います。
やはりいつの世も、どのような社会状況であっても、(我々のようなマイノリティ層でさえもが)争い、分断・分裂を起こしてしまうのが、哀しいかな、我々一般大衆(被支配層)の「性(さが)」というものなのでしょう。むしろ、大半の一般大衆は、支配層・権力者層に迎合して付和雷同し、それに抗おうとするものを攻撃してくるものです。そのような一般大衆どうしの争い・分断・分裂により、自滅していくのを傍目で見て、支配層・権力者層の人間たち(?)は、さぞやほくそ笑んでいることでしょう。もしかしたらマイノリティ層の分断・分裂さえも、仕組まれた戦略(divide & conquer)の一環として行われていることなのかもしれないと感じているのは、私だけでしょうか??
ところで、10年以上前に医師になってから、実際の医療現場でも医薬業界の“闇”の部分を嫌というほど痛感し、そこから現代医療とは距離を置いて、第三者的な視点から医薬業界を眺めてきた私からすれば、今回のコロナ禍・ワクチン禍でその大いなる矛盾や異常性に気づいた人たちも、“にわか”覚醒者に過ぎません(表現が悪いかもしれませんが、蔑んでいるわけでは決してありません)。このTwitterアカウント上でも何度か述べてきましたが、実は今回のコロナ禍・ワクチン禍でさえも、過去の歴史をつぶさに振り返ってみれば、見覚えのある「いつか来た道」でしかありません。つまり、同様のことがこれまでにも繰り返されてきた、ということなのです。ですから、コロナ禍が始まった当初も、私の感覚とすれば、「嗚呼、またやってるんだなあ」という感じでした。
ただし、今回は皆さんもお気づきのように、まさに世界は歴史的な大変革期を迎えており、いわゆる「グレートリセット」のクライマックスが近づいてきています。今後さらに目まぐるしく社会システムが変更されることになり、人類が新たなステージに向かうことは間違いないと思います。それはもはや誰にも争うことはできないレベルに達しています。今回のコロナ禍・ワクチン禍も、そのような新たなシステムやステージの変更のための前哨戦として引き起こされたことであり、実はそれらと今起こっていること、そしてこれから起こることは、全て裏で繋がっているのです。
今後も地に足をつけて冷静に生きていくためには、本当はそのようなことを我々はしっかり理解し、肝に銘じておく必要があると私は思います。今の時点で各人が世の中をできるだけ歴史的な事実も踏まえつつ、俯瞰してみていくことが必要で、「どのような社会変革が起こっても大丈夫」と思えるくらいの心の準備をしておく必要があるのです。そのような心構え・大局観さえあれば、今世の中で起こっていることやこれから起こる大変革も冷静に俯瞰して見れるようになりますし、社会全体がコロナ禍やワクチン禍のような事態に晒されても、負の感情に心を支配されることなく暮らしていけると思います。
しかしそれに反して、それを受け入れられない人もいらっしゃいます。特に宮沢先生のような、懸命に日々基礎研究に没頭してきた、文字通り「研究一筋」の人生を送ってきた人からすれば、今回のような「ワクチンありきの人工コロナパンデミック」などというものは受け入れがたく、それこそトンデモないことだと思ったことでしょう。そしてその事実を否定するために何度も確認し、それが真実であるということを理解した時に、「なんじゃこりゃあ!!こんなありえんこと、絶対に許せん!!みんなに伝えて世の中変えていかなければ!!」と思ったことでしょう。そのような思いが、今の彼の原動力になっているのだろうと愚考します。
しかし、残念なことに、コロナパンデミックから本格的に始まった「グレートリセット」によるこの世界の流れは、もはや誰にも止めることはできません。 これから日本で起こる大きな出来事も、その世界の流れの一環として起こってくるものというように理解しておくべきだと思います。そしてさらに残念なことに、他者を変えることは誰にもできません。できるのは、結局自分を変えることだけです。私たちにできるのは、自分の考え方・生き方・価値観・世界観を変えていくことだけなのです。 そうすれば自分の見えている、あるいは感じている世界を変えることも可能になるのです。
結論ですが、宮沢先生らの仰っていることは概ね正しいし、コロナやワクチンに関する彼の知見や見解も素晴らしいものがあると私は思います。しかし、彼の考え方や価値観、あるいは“負”の感情に訴えかけるような情報発信の仕方は、当院としてはかなり問題があると感じています。そのような情報発信によって、もし“負”の感情に苛まされているくらいなら、今すぐそのような情報発信はシャットアウトすべきだと私は思います。それは貴方を不幸にすることはあれども、決して幸せにはしてくれないでしょう。 それよりも、大局的な視点で物事を捉え、意識(自我)を外側ではなく、自分の内側に向けることが非常に重要です。そして外部からの情報に左右されることなく、ブレることのない自分軸を貫くことが重要です。つまりは、単純に言うと、自分が楽しいと思えること、幸せだと感じられること、あるいはそのような“場”に自分がいること。難しいことは一切考えずに、それを求め続ければ良いのです。そうすれば自ずとどうしていけば良いかの答えが出てくるはずです。
私から伝えたいことは、以上です。今後も皆様のご多幸を心からお祈りしています。自利即利他の精神と共に。