医学的根拠とは何か?(2020年7月20日のtwitterより転載)

医学的根拠とは何か?これは極めて難しい問題です。

しかし、一つだけ確かなことは「現代医学はサイエンスではない」ということです。現代医学は、すでに製薬業界の手中にあります。医学的なエビデンスなど、どのようにでも作り上げることが可能になっています。医薬業界が好き勝手にエビデンスを作れるという意味において、医学とはすでにサイエンスとは言えないもの(フェイクサイエンス)に成り下がっているということです。私たちは専門家に「医学的根拠」と言われたときには、一度立ち止まって考えるべきです。その「医学的根拠」とは一体なんなのか?医薬業界が作り出した、幻想に過ぎないことの方が多いのですから。

特に臨床試験には気をつけなければなりません。データが操作されていたり、実際のデータとは全く異なる結論が導き出されたりしている場合が多くあります。もちろん、利益相反があるために、都合の悪いデータは表に出されない(=出版バイアス)ことの方が圧倒的に多いのです。臨床試験で出された結論が、基礎医学の実証実験から導き出された結論と相違があった場合、よくよく見極める必要があります。

特に臨床試験では、利益相反があるかどうかを見るべきです。例えば、ある物質Aが基礎医学的なメカニズム(作用機序)を調べた実験では生体にとって分子レベル・細胞レベルで有害な作用を及ぼすというデータが出ているのに、臨床試験では体に良いという結果が出たとしましょう。その場合、どう判断すべきか。まず臨床試験の結果導き出された結論を見てはいけません。必ず元データをチェックすべきです。そして、そのデータから正しい結論が導かれているか、その判断は正しいかを批判的に吟味する必要があるのです。往往にして臨床試験の期間が短かったり、プラセボ効果をことさらに誇張して効果ありとする結論を導いている場合が多いものです。

しかし、みなさんがそこまで厳しくチェックすることはほとんど不可能でしょう。優れた医師であってもメジャーな医学雑誌に投稿されている医学論文を批判的に読むことは少なく、簡単に騙されたりするくらいです。だからこそ、現代医学はほとんど医薬業界のやりたい放題なのです。もちろん全ての利益相反のある臨床試験がダメだとまで言うことはできませんが、かなり疑った目で見る必要があると感じています。さらに言えば、臨床試験や疫学研究では決して因果関係を導き出すことはできません。相関関係しかわからない。それをまるで因果関係まで証明されたように述べている人がいるとすれば、その人の言うことを信用してはいけません。やはり因果関係まで言うためには、分子レベル・細胞レベルでのメカニズムまでわからないとかなり厳しいように思います。

すなわち、臨床試験のデータから得られた結論と、分子レベル・細胞レベルのメカニズムから導き出される結論とを照らし合わせたときに矛盾がない状態になって初めて、極めて因果関係に近いところまで言えるのだと考えます。

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