情報の信憑性について(2021年3月16日のtwitterより転載)
さて、先日より放射線、特に低線量(内部)被曝のことについて書いていこうとしているところですが、やはり新型コロナ情報に比べれば、フォロワーからの一つ一つのツイートに対するレスポンスがかなり落ちています。しかし、放射線被曝の問題は、戦時中唯一の被爆国であり、我々日本人一人一人が真剣に考えるべきことですから、是非当院の患者ならびにフォロワーの方にも、一から勉強し直すつもりで読んでもらいたいと思っています(私自身再度勉強し直しているところです)。
ところで、新型コロナにせよワクチンの問題にせよ、今回当院が取り上げている低線量放射線(内部)被曝の問題にせよ、世の中にはいろんな視点からとんでもなく膨大な量の情報が飛び交っており、またその情報の質はピンキリで、まさに「玉石混交」といった状態になっています。今回の新型コロナ騒動においても、医療従事者であろうとなかろうと、様々な形で情報発信している人たちや団体が存在しており、その情報がどこまで信憑性があるのか、専門的な知識の全くない人たちにとって、その判断は困難を極める状況になっていると言えるでしょう。インターネットが普及してから久しく、現在では一般市民も自分で何か調べようと思えば突き詰めて調べられる時代になったとはいえ、こと医学などの専門分野に関するものについては、どんな情報をどのように調べたら良いのか、困惑していらっしゃる方も多いことでしょう。
例えば、ワクチン一つとってみても、ワクチンを打った医療従事者の方々が、「臨床試験のデータから有効性があることは明らか。安全性も問題ないし、自分もワクチンを打った。一人でも多くの命を救うために、皆さんもワクチンを打ちましょう」といったプロモーション活動をされているようです。特に医学を専門としている医師たちに「ワクチンは有効で安全。みんなも打つべき」と言われたら、(専門外の)普通の人であれば、「周りの医師はそう言っているのだから間違いないはず。自分もワクチンを打とう」と思ってしまうのが世の常・人の常でしょう。
しかし、専門家であるはずの医師さえもが、残念ながら実際にはワクチンについて本質的なことは何も知らないという人が大半(“ほとんど”と言っても良い?)なのです。ワクチンがどういうものなのかを自分で検証するわけでもなく、ただ「他の人が打つから自分も打つ」というレベルなのです。あるいは「自分が所属している学会が推奨しているから自分も推奨」とか、「所属している病院が推奨しているから打つ」という医師も多くいることでしょう。つまり、このような医師の言うことは、得てして付和雷同しているだけで、そこには確固たる「根拠」が存在していないのです。「そんなことを言っても、じゃあ自分たちはどうすれば良いのだ」と思われる方も多くいらっしゃると思います。当院にもそのような患者は多く、そのような方々に対して、以前にもツイッター上で述べたことがあるかもしれませんが、いつも私が申し上げることがあります。
それは、「自分で(医学)情報を集める時に大事にして欲しいこと」です。主に2つありますので、それぞれについて簡単に述べておきます。皆さんもいろんな情報を集める時の参考にしていただけたら幸いです。
まず1つ目は、情報の元となる「根拠」が示されていることです。根拠がなければ信用できないというわけではないのですが、原著論文などでその根拠が明確に示されている情報は、信頼するに足るものであると思います。まずはこの「根拠」が示されているかどうかを是非チェックしていただければと思います。2つ目は、「独立した第三者(機関)」が出している情報かどうか、ということです。これが決定的に重要だと私は思っています。「根拠」が示されていても、医薬業界と利益相反関係にある人が、医薬業界に都合の良い情報を出していても、疑ってかかる必要があるということです。
以上、皆さんが情報を集める時には、是非明確な「根拠」が示されていることと、「第三者(機関)」が述べている情報かどうかということをまずは確認していただければと思います。そうでない情報は、とりあえず切り捨てしていただいて構わないと思います。それにより、9割方の情報は切り捨てできると思います。そして、残った情報を精査していく。そういう姿勢で情報を集めていけば、あらかた間違った情報を集めることになるということは防げるのではないかと私は思っています。以上につき是非参考にしていただければと思います。