健康のバロメーターについて(2020年10月7日のtwitterより転載)

昨日は”健康”についての当院での捉え方について述べました。結論から申し上げれば、「健康とは、ミトコンドリアの糖のエネルギー代謝がきちんと回っている状態」ということです。それでは、その健康な状態における指標となるものは何かあるのでしょうか。最も簡単な指標はやはり”体温”です。故バーンズ博士は、起床時(朝起きてすぐの舌下体温が良い)の体温が「36.6℃〜37℃(前後)」を”健康な体温”と定義しました。それ以下では甲状腺機能低下症、すなわちミトコンドリアの糖のエネルギー代謝が弱っている状態、ということが考えられます。

また、起床時の脈拍数も重要な健康のバロメータとなり得ます。朝起きた時に脈拍数が100を超えてしまっている方は、甲状腺機能低下症、すなわちミトコンドリアの糖のエネルギー代謝が落ちている状態であることが考えられます。起床時の脈拍数が60〜100回/分であれば、健康な状態と考えて良いでしょう。

さらに、排便の状態も健康の指標になります。毎日快食快便である方は健康な状態と考えて差し支えないと思います。便秘や下痢は腸の動きが悪く、腸管に炎症が存在していることを表します。毎日決まった時間帯にしっかりした固形便が出ている人は健康な状態が保たれていると考えて良いでしょう。

「冷え」も重要な健康の指標です。冬でもないのに、冷たいものを摂ったり、エアコンの風が少し当たったりしただけで体の冷えを感じるような方は、糖のエネルギー代謝が低下していると考えられます。特に女性の下半身の冷えや高齢者の末端冷え性は、当院では甲状腺機能低下症の一症状と捉えています。またこれは女性の方のみに当てはまることですが、生理不順や生理痛がひどい人も、ミトコンドリアの糖のエネルギー代謝が低下しているサインであると考えられます。さらに、婦人科疾患である子宮筋腫・内膜症・線筋症・卵巣嚢腫なども甲状腺機能低下症やエストロゲン過剰によって代謝が落ちているサインであると考えられます。

当院では、生活習慣病である糖尿病・高血圧・脂質異常症の大部分も「甲状腺機能低下症=糖のエネルギー代謝低下」に由来するものだと考えています。これらの疾患を根本的に治したければ、やはりミトコンドリアを鍛え、糖のエネルギー代謝を向上させていくことが重要なのです。「体温」・「脈拍数」・「排便状態」・「冷え症の有無」などなど・・・。当院ではこれらが主に健康のバロメータとなり得ると考えており、患者にはこれらの指標を毎日自分で観察するように指導しています。そしてできれば記録をつけ、自分の健康状態を把握しておくことをオススメしています。

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